◆活字中毒を利用して
昔から本を読むことが好きで、暇さえあれば活字を追っていました。開業1年目は時間がタップリあったので(何せヒマでしたから)、毎日傍らに本を積み上げて読みふける毎日でした。初年度は年間400冊は読みましたからね。
小説やエッセイも読みますが、治療関係の本や身体の仕組みについて書いてある本は、目に入ったものは片っ端から読むようにしています。
ほとんどの本はどこからか拾い集めたような、二番煎じ・三番煎じの言葉だらけだったり・自分の治療法がいかに優れているかを自慢するような駄本が多いのです。
でも時には何度も読み返したくなるような本に出会うこともあります(滅多にありませんけどね)。その良本が鍼灸関係の本だったりすると、そこに書いてある事を自分で試してみたくて仕方無くなります。
そういう時にはいつもいらして頂ける常連さんにお願いして、その本にあるようなやり方を実験させて頂く事があります。それがピッタリとはまって大きな収穫となり、自分の引き出しにストック出来た時には一日幸せな気分です。引き出しの多さは治療家にとって大事な生命線ですから。
しかし幾ら試してみても思ったような効果を得られない時には煮詰まってしまうんですよ。
◆絶対に正しい答えは無い
ここからが本題。
本に書いてあることが実践で試しても上手くいかず、煮詰まってしまった時にはどうやってそこから脱出するのか。
師匠や同じ鍼灸師仲間に相談する方法もあるし、何度も実験を繰り返す方法もある。読まなかったことにするって方法もあります(笑)
ここで私は一つの言葉を思い浮かべます。
前回、 「私の胸に残る言葉」というタイトルで紹介した、師匠の言葉。
「これしか無い、訳が無い」
と言う言葉です。
確かにこの本ではこのやり方が良いと書いてある。著名な先生だし、私自身がそのやり方に非常に共感している。そこで私の中には2つの選択肢が思い浮かびます。
①だからこのやり方が正しいはずだ。私の技術なり解釈の仕方が間違っているだけだ
②でもね、確かにこのやり方には共鳴出来るけども、自分ならこういうやり方が出来るのかも
①は明らかに自信の無い私が出した答え。偉い先生が言うのだから間違いない筈という逃げ腰の私が出した答えです。
②は師匠の言葉を思い出した時に浮かぶ答え。このやり方しか無い筈が無いでしょという師匠の言葉が聞こえてきます。
頭を柔軟に保っていられないと、どこかで爆発してしまいます。
思い込みは時に大きな進歩の遅滞を招くものだと考えていますので、絶対にこの方法しか無いと盲目的に思ってしまうことは避けたいものです。今日よりも明日が更に進歩していられるよう、勉強の毎日です。
とは言え、勉強ばかりしていたら許容量の少ない私の頭はパニックになってしまいますので、適度に遊びも交えながら仕事にも精進して行きたいと思います。どうぞこれからも応援をヨロシクお願いします。
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