開脚がブーム?何のこっちゃ
先日、お客さんと話していて開脚にハマってると切り出されました。ストレッチの仕方を求められることはあるけども、開脚について質問されたのはこれが初めて。何でも、今本屋さんでは開脚の本が売れまくっているそうな。
最近仕事が忙しくて全く本屋に行けてないのだけど、行ってたとしても開脚の本なんて見たくもないよと思いながら話をしていましたが、本日本屋さんで開脚の本を見つけました。
どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法
らしいです。書店の一角に山積みになってました。その場で立ち読みしましたが、本当に開脚だけ書いてある本のようでした。思い切ってるな、この本。買う方も思い切ってると思うけど。。
空手道部出身から言わせてもらうと
私は高校生の部活動で空手道部に入部してました。それもかなり本気の部活動。毎日放課後には体育館に集まって練習していました。空手道には蹴り技があり、ある程度股関節が柔らかくないと蹴りは出せません。
それに加えて上段回し蹴りとなると相手の顔の位置に足を上げないといけないので、かなりの柔軟性が求められます。昔はこんな蹴りが当たり前に出来てました。
空手道の基本に四股立ち(しこだち)と言って、お相撲さんが四股(しこ)を踏む時と同じような構えがあります。毎日四股立ちをしたまま何百回と突きや受けの練習をするのでこれだけである程度股関節は柔らかくなります。
それに加えてストレッチをするので開脚は特に努力するでもなく出来てました。開脚が出来なければ強くもなれないので、常日頃行うトレッチの中に開脚も含まれていました。でも、ストレッチが練習の中心であったことは一度もありません。
今現在は全く足が上がらないし、上がる必要性も感じないのでストレッチをしようとさえ思いません。なのでこの本が何故に売れているのか全く理解できないや。開脚が出来るってそれだけでは何の意味も無いでしょう?
鍼灸師としてこの本を考える
当院にも中学生・高校生の部活動を頑張る子が大勢来ますので、その子たちにはある程度ストレッチをするようにはアドバイスをします。それも部活動終わりに。身体が温まっていない部活動の始めに無理に筋肉を伸ばそうとしても筋繊維痛めるだけです。
大人と違って毎日運動しているのだから、アップ時に入念にストレッチしなくとも急に筋断裂とか肉離れ起こすことはありません。問題なのは筋肉疲労によって筋肉の柔軟性が極端に失われている場合です。身体が重いな、ダルいなと感じたら早めにお近くの治療院にて身体のお手入れをお願いします。
運動を継続している若者でも軽いストレッチで良いのに、長い間運動をしていない大人が急にストレッチを始めても身体に良い事なんて一つも見当たりません。開脚が出来ないから生活に支障が出るなんて事は何一つ無かったはずです。急な開脚(ストレッチ)は筋繊維を痛めるだけです。股関節が痛くて歩けなる前に開脚なんて止めましょう。
開脚がしたいのであれば、30分以上ウォーキングをした後にストレッチの一環としてメニューに加えてはどうでしょうか。
ストレッチで痛みを取り除くことは出来ません
柔軟性神話は日本の中にはありますよね。柔軟性があれば怪我をしない・健康でいられるなど思い込みです。当院には器械体操の選手もバレリーナも来院されます。極端に柔軟性が高いからと言って怪我をしない身体になる訳ではありません。
よく来院したお客さんから、「ストレッチをしたのに痛みが引かなかった」と言われることがあります。ストレッチをしたからと言って怪我をしない身体になる訳ではありませんし、ストレッチをして痛みが引くこともありません。
痛みの根本は筋肉が関係しています。筋肉が疲労や外部からの過度な刺激によって固く収縮することにより、骨に付着している腱が引っ張られて痛みが起こります。痛めている個所の周辺を指で触って行くと、コリコリとした固まりがあるのが分かると思います。そこが筋繊維が固く縮んだした部分です。
その収縮して引っ張っている部分を緩めてあげれば痛みは改善されます。ストレッチでは筋肉全体を強引に伸ばしているだけなので痛みの改善には繋がりません。鍼灸はピンポンとで狙うことが出来るのに痛みの改善には非常に効果的です。
まとめ
開脚の練習をしても身体に良いことはありませんよ。部活動でどうしても股関節を柔らかくしたい!という方以外は今すぐ止めましょう。空手道やれば開脚なんてオマケで付いてきます。身体が柔らかいのはあくまでオマケです。それを主とする必要なんてありません。
色々と流行りが出ては消えて行きますね。当院は地道に真面目に営業しています。柔軟で柔らかい筋肉を作るお手伝いは鍼灸が向いています。どうぞ鍼灸院に足を運んで下さいね♪
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